次の式を簡単にせよ。
(1) ω9 + ω6+1 (2) ω10 +ω20+ω30
解答は、”4.解答”から!
-----------------------------------------------------
ポイント:ωの問題は、次数下げ。
答えの形は(aω2+bω+c の二次か一次か定数となる。)
ω3=1 (三次を0次に次数下げ)
ω2+ω+1=0
ω2= -ω-1 (二次を一次に次数下げ)
-----------------------------------------------------
ωの問題がわからない!という人も多いかな。
ここでは、
・ωとは何か。
・ωの問題は、どう解くか。
を見ていこう!
1.ωとは・・・
x3=1の解です。
え?x=1が解じゃないの?と思いますか?
そうです。x=1は、実数解です。でも、他にも2つ解があるのです。(3乗だからね。)
その他の二つが虚数解なんです。それの片方をωと呼ぶのです。
2.どうしてか
x3=1
x3-1=0
x=1が、解だから・・・
(x-1)(二次方程式)=0
となりますね。
この二次方程式は、
(x-1)(二次方程式)=x3-1 の両辺を(x-1)で割ると、
(二次方程式)=(x3-1)/(x-1)
(二次方程式)=(x3-1)/(x-1)=x2+x+1 より
x3-1=(x-1)(x2+x+1) となるね。
この(二次方程式)=x2+x+1 の解は、解の公式を使うと・・・
この二つの解を、プラスをω、もう片方のマイナスを ω(オメガバー)となどとします。
だから、ωの正体は、
ω=
よって、
x3-1=(x-1)(x2+x+1)=(x-1)(x-ω)(x- ω)=0 だね。
ここから重要な式が2つでるよ!
3.絶対覚えたい式
ωを解とすると、x=ωより
x3=1
ω3=1 (三次を0次に次数下げ)
(x-1)(x2+x+1)=(x-1)(x-ω)(x- ω)=0 より、ωが解ならば、
(x2+x+1)=(x-ω)(x- ω)=0 ・・・(x-ω)にωを代入すれば成り立つ。
(x2+x+1)=0
ω2+ω+1=0
移行して
ω2= -ω-1 (二次を一次に次数下げ)
4.解答
では、問題を解いてみよう!
(1) ω9 + ω6+1 (2) ω10 +ω20+ω30
(1) ω9 + ω6+1
=(ω3)3 + (ω3)2+1
=(1)3 + (1)2+1 ・・・ω3=1
=1+1+1
=3
でした!
(2)ω10 +ω20+ω30
=ω・( ω3 )3 + ω2・(ω3)6+(ω3)10
=ω・( 1 )3 + ω2・( 1 )6+( 1 )10
=ω+ ω2+1 ・・・ω2+ω+1=0
=0
でした!
ポイントの3つの式を代入したり、
工夫して因数分解してから代入するなりして頑張ろう!
ωkなどの場合は、
i)k=n
ii)k=n+1
iii)k=n+2
などと、3つに場合分けすると解けるよ。
(k=n+3がいらないのは、ωn+3=ωn・ω3= ωn なので、k=nと同じ扱いになるからだよ。)
次へ>> ω(オメガ)の発展②:a=(1+√3i)/2、のとき、(1)a3 (2)a2-a+1を求めよ。
/////////////////////////////////////////////////////////////////////////

0 件のコメント:
コメントを投稿