2012年5月15日火曜日

ⅡB:因数定理:ω(オメガ)の問題:x三乗=1。(1)ω^9+ω^6+1(2)ω^10+ω^20+ω^30

ⅡB:因数定理:ω(オメガ)の問題:x三乗=1。
次の式を簡単にせよ。
(1) ω9 + ω6+1  (2) ω10 +ω20+ω30
解答は、”4.解答”から!
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ポイント:ωの問題は、次数下げ。
          答えの形は(2+bω+c の二次か一次か定数となる。)

ω3=1 (三次を0次に次数下げ)
ω2+ω+1=0 
ω2 -ω-1  (二次を一次に次数下げ)
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ωの問題がわからない!という人も多いかな。
ここでは、
・ωとは何か。
・ωの問題は、どう解くか。
を見ていこう!

1.ωとは・・・
x3=1の解です。

え?x=1が解じゃないの?と思いますか?
そうです。x=1は、実数解です。でも、他にも2つ解があるのです。(3乗だからね。)

その他の二つが虚数解なんです。それの片方をωと呼ぶのです。

2.どうしてか

x3=1
x3-1=0
x=1が、解だから・・・
(x-1)(二次方程式)=0
となりますね。

この二次方程式は、
(x-1)(二次方程式)=x3-1  の両辺を(x-1)で割ると、

(二次方程式)=(x3-1)/(x-1)


















(二次方程式)=(x3-1)/(x-1)=x2+x+1 より

x3-1=(x-1)(x2+x+1) となるね。

この(二次方程式)=x2+x+1 の解は、解の公式を使うと・・・


この二つの解を、プラスをω、もう片方のマイナスを ω(オメガバー)となどとします。
だから、ωの正体は、
ω=

よって、
x3-1=(x-1)(x2+x+1)=(x-1)(x-ω)(x- ω)=0 だね。

ここから重要な式が2つでるよ!

3.絶対覚えたい式

ωを解とすると、x=ωより

x3=1
ω3=1 (三次を0次に次数下げ)


(x-1)(x2+x+1)=(x-1)(x-ω)(x- ω)=0 より、ωが解ならば、
(x2+x+1)=(x-ω)(x- ω)=0    ・・・(x-ω)にωを代入すれば成り立つ。
(x2+x+1)=0 
ω2+ω+1=0 

移行して
ω2 -ω-1  (二次を一次に次数下げ)


4.解答
では、問題を解いてみよう!

(1) ω9 + ω6+1  (2) ω10 +ω20+ω30


(1) ω9 + ω6+1 
=(ω33 + (ω32+1
=(3 + (1)2+1     ・・・ω3=1
=1+1+1
=3
でした!

(2)ω10 +ω20+ω30
=ω・( ω3 )3 + ω2・(ω36+(ω310
=ω・(    )3 + ω2・(  )6+(  )10
=ω+ ω2+1       ・・・ω2+ω+1=0 
=0

でした!

ポイントの3つの式を代入したり、
工夫して因数分解してから代入するなりして頑張ろう!

ωなどの場合は、
i)k=n
ii)k=n+1
iii)k=n+2
などと、3つに場合分けすると解けるよ。
(k=n+3がいらないのは、ωn+3=ω・ω3= ω なので、k=nと同じ扱いになるからだよ。)

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